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手のうちをみせない





手のうちは見せない。
なにも見せない。

けれど何の因果か縁か、同じテーブルについているようだから。

精々仲良く、騙しあおうか。




武行と聖那と遥霞。
黒幕組というか実質パシリ組かもしれない。

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人形あそび


 趣味ではない化粧をさせて、動きづらい服を着せて。
 それはそれは楽しそうに笑う男を見ている。

「かわいいね」
「そうですか。私は腰がきついです」
「それはごめんだけど。…でもずっとこうならいいのに」
「嫌です。何の仮装ですかこれ」
「俺しか見てないならいいじゃない」
「……ならずっとは無理でしょう」
「あは。つれないなあ」



 
 笑う彼の言わんとすることを知っている。
 彼はつまり、動かないでどこにもいかない、そういう存在であってほしいのだろうと、知っている。

 知っているから―――
 たまに。
 本当に、たまに。

 この男ののぞむものになれたらよかったと、思うことがある。

 けれども。
 触れてくる手に目を閉じて、その考えをそっと沈める。

 だって、そんなものになったなら。
 次は首をと、乞われるのだろうから。


智華と遥霞。
私とあなたの人形遊び。あるいはあなたで人形遊び。

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そこそこにいっしょ


「君さ。危機感とか緊張感とかないの」
「そりゃあ。お前を傍においているくらいだから。薄いんじゃないか」
「あははどういう意味だ」
「ははは。
 こんなこといっただけで刃の峰でぺしんぺしん肩たたく馬鹿と親友って意味だな」
「あははははは」
「ははははは。…て笑っている場合じゃないな思う程度には危機感があるよ」
「…ならいいけど。
 あるっていうならなんでこう…わざわざ囮になるかのようなまねを…」
「いやだって。俺がこういうことをするとお前が召還されるだろう」
「召還っててめぇ」
「だってこうしてされたわけだし」
「否定はしないが! 君が! 狙われているんだから! ひきこもって部屋のすみでガタガタ震えてろ!」
「…なあ紅也」
「なんだ馬鹿!」
「…大声だしてるとお客さんにみつかるぞ」
「それは、そうだが! ああむかつくなそのへらへらした面!」




「大声出してるとふけるぞ紅也」
「もはや大声となんの因果関係もない!」




 深丞兄妹のセコムと放浪癖持ち。
 二人はふつーに仲良し。すっごくフツーになかよし。
 将来お兄さんとよばれたら大爆笑していらっとされてまわしげられる程度に仲良し。
 まあそんな未来は多分来ないけど。もう片思いに満足しまくっている紅也が明乃にこくるのなんてなんなら武行が死んだはずみとかかもしれない。弱っている姿につらくなって自制心緩んでふっと。ということで呼ぶ未来はなさげ。

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いまはまだいっしょ。


 幼い頃、色々なことがあった。
 色々なことがあって、なにかが怖くなる度に、兄の傍へといっていたのを覚えてる。
 そこだけは安全で、安心できると。
 勘違いしていたから。

 ―――けれど、気づいたのはいつだろう。

 この人もきっと怖いものだと、いつからか。
 違う。この人が怖いというより、怖いのは。
 怖いのは、いつか、おいていかれることだと。





「兄貴」
「なんだ?」
「…なんでもないけど。よんでみたかっただけ」
「…なんだ今更。そんなかわいらしいことを」
「あんたに可愛いっていわれてもねえ」
「んな嫌な顔することないだろ。…まあどうでもいい。なんだ。別に呼ばずともいくらでも傍にいればいいだろう」
「…あっそ」

 ねえ兄貴。
 ねえお兄ちゃん。

 あなたに言えないことがあって、あなたに聞けないことがある。

 何か危ういことがあって、あたしを切り捨てることでそれが解決できるなら。
 あなたはいくらでもあたしを切り捨てるのでしょうと。

 切り捨てた後、きっと泣いてくれるのかもしれないけど。
 決して一緒に沈んではいかないし、そもそも先にあなたがどこかへ沈むと。


 ずっと昔に気づいていて、だからあたしは強くなろう。

 あなたにその決断をさせないように。―――なによりも、あなたがひとりで、沈まぬように。




 足蹴にしたり文句いったり馬鹿馬鹿言ってるのに傍にいる。
 他に居場所はないと思っているから。
 あの話にしては病んでいない方だけどなんだかんだで色々度をこしたブラコンな明乃さん。
 だからいくら何人と付き合っても紅也は気にしていない。
 どう考えても最大の障害が武行だから。

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お兄ちゃんと一緒


 妹は良く泣く。
 良く笑うし、良く怒るし、良く泣く。
 うるさい生き物だなあ。似たような顔をしてるのに。

 ようはあまり似ていない妹のことを、武行はそう思ていた。




「おにいちゃん」
「…なに」
「廊下。がたがたいって。…うるさい」
「怖いのか」
「ちがくて、うるさいの!」
「…そっか。うるさいか。じゃあ、なに」
「ねるの、やだ」
「……ん。じゃあおいで」
「うん」

 良く笑って良く怒って良く泣く妹は―――
 それでも、最近まではここまでびくびくと生きてはいなかった。
 風の音に怯えて、がたがたと震えてやってくることなど、決して。

「…おにいちゃん」
「なんだ」
「なんでもないけど。…おにいちゃん」
「…うん?」
「おにいちゃん」
「うん」
「お母さんはいつかえってくるの?」
「……まあ。そのうちだろ」

 この妹が、こんなにも不安定になったのは。
 今、泣きそうな顔で兄にすがってくるのは。

 ―――自分が殺されかけて、自分を殺しかけた人間の殺される姿を見て。その返り血にまみれた、母を見て―――
 色々あったせいだなあ、と。兄は知っている。

「お兄ちゃん」
「うん」
「…お兄ちゃんも、どっかに行くの?」
「どうだろうなぁ」
「行くときは、おいてかないでね」
「……考えておくよ」

 それもどうだろうなあ、と。
 浮かんだ言葉を妹に告げれなかった理由を、その時の彼は知らない。

 それからいくつも年を重ねて。
 可愛いか弱い妹が、険しい顔ばかり向けるようになったころには、彼はもう気づいている。

「……連れてかないよ」

 どこかにいくときは、この街を出るときは。
 きっと俺の死ぬ時だろうと、今ならそう思うから。





 相互ブラ(シス)コンな深丞兄妹。
 まあまともな環境につっこんだら別にふつーにすごしてたんだろうけれども。小さい頃に色々あった所為で不安定だった妹と、その妹をほっとくほど冷酷ではなかったころの兄のお話。
 今はお互い安定したけどお互い安定したところが色々とろくなところじゃない二人ともいう。












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