ふと、驚くことがある。
少しずつ、少しずつ。両親のことを忘れていることに気付いた時。
少しずつ、少しずつ。両親と過ごした時が、過ごした人生の中でどれだけ短かったのかに気付いた時。
少しずつ、少しずつ。
きっと彼らの生きた年も越して、声も顔も忘れて、そうして生きていくのだと、気付いた時。
分かりきった事実に、驚く理由はきっと。
息苦しくて悲しくて、悔しくて。寂しくて。長く生きてなんになると、そう思っていたから。
少しずつ、少しずつ。
忘れたらきっと悲しくなると、思っていたのに。
「………どうしてでしょうね」
きっと、本当に、驚いていることは。
忘れたことに気付かぬくらいに、広がる未来そのもので。
忘れることに痛みを感じないことに、ひどく寂しい気持ちになった。
・一生忘れられないと思っていたけれども。そっと忘れていったりして。それでも忘れてないこともあったりして。色々とぐちゃぐちゃしているけれども彼女は今日もまあそこそこ前向きに元気です。
この記事にトラックバックする